健康診断は実施していますか?
年1回の定期健診・雇入れ時健診・協会けんぽの案内まで社労士が解説
「健康診断は毎年やっているから大丈夫」
「協会けんぽから案内が届くけど、正直よく分からない」
このように感じている経営者様・人事労務担当者様も多いのではないでしょうか。
しかし、健康診断は労働安全衛生法で義務づけられている重要な労務管理の一つであり、実施方法や記録管理を誤ると、労基署調査で指摘を受けることもあります。
本コラムでは、
- 年1回の健康診断の実施義務
- 雇入れ時健康診断のポイント
- 協会けんぽから届く「生活習慣病予防検診」の案内
について、企業実務の視点から分かりやすく解説します。
1.年1回の健康診断は企業の義務です
定期健康診断の実施義務
労働安全衛生法では、常時使用する労働者に対し、原則として年1回の定期健康診断を実施することが企業に義務づけられています。
対象となるのは、
- 正社員
- パート・アルバイト(一定の労働時間以上)
など、「常時使用する労働者」です。
健康診断はしていませんはNGなので注意しましょう。
実施しないとどうなる?
健康診断を実施していない場合、
- 労基署調査で是正指導の対象
- 悪質な場合は罰則の可能性
- 労災発生時に安全配慮義務違反を問われるリスク
など、企業にとって大きなリスクとなります。
また、「受診案内はしたが、受けていない従業員がいる」状態も注意が必要です。
企業側には、受診させるための配慮や管理が求められます。
2.雇入れ時の健康診断も忘れてはいけません
雇入れ時健康診断とは
労働者を新たに雇い入れる際には、
雇入れ時健康診断を実施する義務があります。
これは、
- 入社後の業務に支障がないか
- 既往歴や健康状態を把握する
ことを目的としています。
実務でよくある注意点
実務では、
「定期健診が近いからまとめて実施しよう」
「本人が健康診断を受けたと言っているから大丈夫」
といった対応が見られますが、原則として雇入れ時健診は省略できません。
ただし、
- 入社前3か月以内に法定項目を満たす健康診断を受診している場合
は、その結果を活用できるケースもあります。
この判断を誤ると、雇入れ時健診未実施として指摘される可能性があるため注意が必要です。
3.協会けんぽから届く「生活習慣病予防検診のご案内」とは?
毎年届く案内、活用できていますか?
協会けんぽに加入している事業所には、
毎年「生活習慣病予防検診」の案内が届きます。
この検診は、
- 協会けんぽが費用の一部を補助
- 法定健診項目を満たす内容
となっており、定期健康診断として利用できる制度です。
企業にとってのメリット
生活習慣病予防検診を活用することで、
- 健康診断費用の負担軽減
- 受診手配の簡素化
- 従業員の健康意識向上
といったメリットがあります。
一方で、
「案内は届いたが、そのまま放置している」
「対象者や申込方法が分からない」
という声も多く聞かれます。
4.健康診断は「受けさせて終わり」ではありません
結果の管理と対応も重要
健康診断は実施するだけでなく、
- 結果の保存
- 有所見者への対応
- 必要に応じた就業上の配慮
まで行って初めて、適切な労務管理といえます。
特に、
再検査・精密検査が必要とされた従業員へのフォローは重要です。
放置してしまうと、企業の安全配慮義務が問われる可能性もあります。
5.健康診断の実施・管理は労務管理の基本
健康診断は、
- 労基署調査
- 助成金申請
- 労災対応
など、さまざまな場面で確認されるポイントです。
「毎年なんとなくやっている」状態ではなく、
法令に沿った形で実施・管理できているかを定期的に見直すことが大切です。
まとめ|健康診断の実施・管理に不安がある場合はご相談ください
健康診断は、
- 年1回の定期健康診断
- 雇入れ時健康診断
- 協会けんぽの生活習慣病予防検診
など、複数の制度が関係する分野です。
「自社の対応が正しいか分からない」
「書類管理や運用に不安がある」
そのような場合は、労務管理の専門家である社会保険労務士に相談することが安心への近道です。
社会保険労務士法人中央会計社では、
健康診断の実施方法の整理から、
就業規則・社内ルールの見直しまで、企業の実情に合わせたサポートを行っています。
健康診断を含めた労務管理でお悩みの企業様は、
ぜひ一度、中央会計社へご相談ください。
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